聴覚障害者が1人暮らししにくい問題とシェアハウスに住むにあたって

こんにちは。流です。

シェアハウスを経営してる知人が「障害者と健常者が一緒に暮らすシェアハウスを作る」というのをギークハウス界隈で毎年やる夏の自由研究発表会にて発表したのですが、自分がその内容に少し出てたこともあり自分なりの補足や課題などを上げていきます。

内田さんのきっかけと自分の応答

電話番号は持っている人もいるが持っていない人も結構いる

ご存知のように聴覚障害者は耳が聞こえないこともあってたまに携帯電話やスマフォでも電話番号を持たずデータ専用で契約することもあります。そして電話番号を持たないこともあります。そしてここに上げたように何か合った時の連絡手段が確保できてないとアパートとかの1人暮らしまでの契約にまで至らないことがあります。また、電話番号を持つことは社会的な信用上での一種のステータスともなり、電話番号を持たない人は過去になんらかやらかした人、あるいは問題があった人として見なすことがあり、契約にならないこともありえます。

聴覚障害者のアパート契約は結構前から問題になっている

数年前の新聞の記事でも取り上げられてたのだがやはり契約にまでつながらないことも多々あり、それはやはり今までいろいろと問題があったようです。だから親の名前と電話番号とかで契約する人も少なかったと思います。しかし、残念ながら聴覚障害者でも家族と不仲なのは少なくないのです。それは専門書でも度々取り上げられています。中には保証人すらお願いしたくない人もいるし縁を切りたい人もいるのです。

1人暮らしするに当たって契約の問題点

では、実際に家族とかの保証人無しに契約することにあたって。大家さん、不動産屋さんとの連絡手段が確保できないと契約は大体が不可能。それが電話なのかメールなのかFAXなのかはたまたSNSなのか。とにかくこれが無いとまず契約は借りる人がよほど信用されてないと厳しい。そして相手によっては連絡手段を選べないということである。例えば大家さんがアパートのすぐそばに住んでる物件もあるが、不動産屋さんが離れてると何か有った時に連絡手段が無く仕事上、日中では直接伺うのが難しいこともあります。中には何か有った時に不動産屋さん、あるいは大家さんを通してからとか、たらいまわしにされ貴重な休日をつぶすこともありえるのです。

実際に1人暮らしすると困ること

内田さんが上げたように宅配便が来ても分からないことがあり、居るのに不在表を出され、再配達をお願いすることも多々あります。また、たまに訪問客が来るのだがインターフォンで対話しにくい点も問題である。ようはドアを開けないといけなくなるのだがこれがまぁ経験上、宗教の勧誘ばっかりなので相手したくない人ばかりなのです。また、防犯の面でもドアは極力開けないほうが良いがインターフォンで対応できないこともあり、どうしても開けざるを得ないというのが厄介である。

命の安全面上でもガス警報器や火災警報器などの警報音(非常ベル含む)が鳴っても分からない。更に言えば台風や洪水、津波などの災害避難の放送も聴こえないこともあるのです。現に東日本大震災でも放送が聞こえず津波で亡くなった人も少なくない。

何か有った時に警察や救急車をすぐに呼びにくいこともあります。今でこそアプリやメールで連絡を受けてくれるとこもあるがそれでも電話の速さには中々勝てないし、どうしても対応が遅れる可能性は否定できないかと。

その他に困ることは1人暮らしだと朝起こしてくれる人もいないので目覚まし時計も効かず、朝寝坊して仕事とかに遅れてしまうこともありえます。自分は古いガラケーの振動機能で、起きてましたが最近のスマフォだと振動が弱くてそれで起きにくいという方もいるかと。(目覚ましの振動型の腕時計や枕などの補助具は存在する)

続いてシェアハウスするにあたっての注意点。まず聴覚障害者側。

音の大きさの調整

ご存知、聴覚障害者は耳が聴こえにくいか、あるいは聴こえないかである。したがって普段から聴覚障害者自身が立てている音がいかにうるさいのか気付かないこともある。

上記に上げたように特にグラスやコップなどをテーブルに置く音や扉の開閉はとりわけびっくりするくらいに音を立てる人もいるのである。

日本語をちゃんとできてるか(ちゃんと意思疎通が取れるか)

シェアハウスに住む以上、当たり前だが他人と一緒に暮らすのである。家族とは違い、時にはちゃんと意思疎通ができるかで何らかのトラブルになりかねないということである。しかし、残念ながら聴覚障害者の中では聴覚に障害があるゆえに言語の発達がどうしても遅れるし、手話を第一言語にする人も少なくそれに伴い日本語がちゃんとできない人も少なくないのである。それを踏まえた上で意思疎通がうまくいかないとどうしてもどこかでトラブルの元になりかねないのである。例えば、聞き間違いや言い間違い、伝え間違いによって起こるトラブルが出てきてしまうのである。聴覚障害者は聞き間違いによる行動の間違いはよく起こすし、それはやる度に精神上にも良くない。だから、逆に聴覚障害者じゃない人が聴覚障害者に伝える場合、ちゃんと伝えられる手段を用いて会話をしないとお互いにストレスになりかねないということでもある。

聾文化の常識等を押し付けすぎないこと

聴覚障害者と言っても個人差が激しい障害でもあるし、何より手話を第一言語にした聾文化で育ってきた人もいれば自分みたいに健常者の世界で生きてきた人もいるがとりわけ厄介なのは自分でもほとんど分からない聾文化独特の常識です。例えば腕組みながら話を聞くのが(手話を見たり筆談してるのを見たりのも含めて)聾文化での常識らしいですがそれを健常者の世界でやると特に目上に当たる人には失礼な行為となることなんですね。(気にしない人もいるし自分もそこまで聾文化に詳しいとは言えないのでこのくらいしか言えないが)

思っているよりも聴覚障害関係の事情や現実に触れたり知ろうとするとは限らない

これはあくまでも自分の経験ですが自分も2年間シェアハウスを転々としてて更に今、尚そういう所に住んでてかつそういう場を拠点にしていてもやはり聴覚障害に関する事情や現実を知ろうとする人は本当に指で数える程度で哀しいことに予想以上に少なかったというのが現状です。現に200人以上に出会ったし健常者でも手話ができる人にも会ったけど知ろうとしたのは氷川さんの彼女か自分が付き合っていた彼女くらいだけでいわゆるパートナーくらいだけでした。家族や親せき、友人に聴覚障害者がいる人に会ってもやはりそういうのは知ろうとしない人もいましたがやはり残念としか言いようがないです。これは単純に今、障害関係無く社会や経済、更には心理的に今、余裕が無い人も多いからそれだけ見向きがしにくくなってるのが背景にもありますが。

最低限、配慮してほしいことについては充分に話し合うこと

で、障害者がシェアハウスに住むことになるとやはりこの部分は絶対に必要です。何故かというと相手側からしたらどうしてほしいのか実際に体験してないから分からないこともあるからです。障害者が相手がやってくれるだろうと勝手に期待して失望することもあるからです。これは聴覚障害者だけではなく障害者全体でのことです。だから確実に最低限してほしいことはやはり話し合うか伝えるべきかと。(正直この部分は自分でもまだ上手くできてなくて今の自分の課題でもある)

 

細かいことをあげるともっと出てくるがとりあえずここら辺まで。続いて聴覚障害者を相手にする側に当たっての注意点

1人暮らししてる時の物理的な困難部分はどうしても厳しい時があるのでそこのサポートはしてほしい

最初に上げた通りに1人暮らししてた時の物理的な部分はやはりいろいろ厳しく、宅配便、目覚まし、防犯上の警報音などはやはりどうしてもサポートが必要ですのでそこの部分は大目に許してください。

出入りする人に紹介する時に誤った配慮で紹介をしないこと、またそういう状態で接しないこと

何回も言ってるが聴覚障害者は個人差が激しいので人によっては筆談が良いのか手話が良いのか、はたまた口話で聴者と同じように話しても良いのかバラバラです。読唇術を使う人もいますし、自分もたまに使いますが、それをできる人だと紹介されるのは自分でも嫌です。何故かというと読唇術はせいぜい3~4割か簡単な言葉しか理解できないからです。それを他の住人が勝手に紹介したり目の前でやると聴覚障害者に初めて会う人はそういう風に誤解する傾向がすごく多いからです。現に自分もそういうのが凄く多かったです。

配慮は、あくまでもサポートだけにして誰かに話しかけられたら手段だけ教えて会話することを促すこと

で、上記のように紹介だけの時もありますがシェアハウスに住むとなるとどうしてもお願いごとがあって付き添いをすることもありえます。また、外食やお店とかでも住人が仲介役をやることをありますがあくまでもサポートでいて、主導を奪わないようにすることが重要です。これは割と深刻な問題で説明すると長いので今回は割愛しますが、障害者の出張を介助者が出張るのは控えるべきで、そうしないといつまでも社会での障害者のイメージが変わらないし、誤解も広がるし障害者の自立にも繋がりにくくなるからである。なので、もし、店員さんやシェアハウスに来たお客さんに話しかけられたら会話ができる手段を教えてあげてちゃんと話しかけてきた人と聴覚障害者が話をするよう促してあげてください。これは介助者の負担を減らすためでもあるからです。

イベント等、先の予定が決まりつつあることや何かあったりこれやるよーとかは早めに情報を確実な手段で伝えること

これは聴覚障害者じゃなくてもそうなんだけど、例えば飲み会、あるいは住人の知人や友人が来るとか、近くの地域でのイベントとか行事とか。そういうのは決まり次第早めに伝えると準備や段取り、時間の組み立てができるからです。そしてこの手の情報は残念ながら口頭で伝えられることも多く、聴覚障害者にちゃんと伝わらないこともあるわけなので割と注意です。また、変更があった時もすぐ確実に伝えないとすぐ信用を失われます。自分も結構経験したけどこれは厄介でどうして自分にまで伝えてくれないのかと思うことが割とよくありました。事実、これが決め手となり何人かの人とはその後の関係バッサリ切ってたり出入りすることを辞めたりしています。何故かというと時間の組み立て方かと予定が崩されてそういうのがムダになるからです。

 

宅配便や防災のベルなど命に係わる部分など。細かい部分はとりあえず割愛するが1人暮らしするにあたっての困難する部分に注目すれば命はある程度は大丈夫かと。あと精神面ではやはりあげるとその人が育ってきた環境面が大きいのでこれをあげるとキリが無いのでとりあえずここら辺で一旦区切りに。

 

障害者とのメリット

さて、障害者とシェアハウスにするに当たってのメリットですが、個人的に特に大きいのは公共機関の割引だと思います。障害者手帳を持つと公共機関で大体は料金の割引きが効くのですが、その中でも1種2級以上のレベルになると同伴者1人までは介助者扱いとなって割引きが適用されます。例えばJRや私鉄などの電車では同じ区間での同伴なら割引きが適用され半額になります。また美術館や博物館、水族館でもそういうのは多いです。また、車では条件付きで高速道路の料金が半額になることもあります。更に言えば障害者は車の税金も年間4万ぐらい免除できるということも(等級や県によって免除金額が違うみたいだが)

信用やイメージが良くなる

今でこそ、先の24時間テレビのことや感動ポルノのことがよくTwitterなど、SNS上で上がりますがいかんせん障害者の人と関わる人に関しては近所の人から社会的なイメージや信用というのは良くなるみたいです。実際、自分もそれを使われたこともあります。もちろん自分はそれを使われるのには全然何とも無いですしガンガンアピールしてもよいし。

自分と違う世界を知る

そして、障害者と関わるとやはり枠というか世界観はやはり違うのを感じることはあります。その上で自分が視てきた物は枠というか社会や家族、学校が変に枠を決めてきて偏ってきていたということも分かるのではないかと。SNSやネットの普及に伴い、いろいろと情報が広まってはいるがまだまだ理解は遠いです。だけど、実際に障害者と接して一緒に住むのは話を聞くよりは理解できるのではないかと思う。

障害者に慣れないでほしい

最後に一つ、障害者と言ってもその状態や苦労や悩みは障害特有のもあるがそれでも個人差があってマチマチなことでもありえるのだ。だから安易に障害者と接してて同じ障害を持っている別な人に会っても同じ配慮を安易に決めないでほしい。だからそういう意味で障害者に慣れないでほしい。確かに世の中には似たような境遇や共感をする人もいるがそれ以上に想定外以上の生活や事情があった人もいるし障害関係なく分かり合えない人もいるわけでそれは障害者同士でもありえるから一括りはしないでほしいということ。

とりあえず一旦こんなもんでまとめます。では。