聴覚障害者だけのオリンピック~デフリンピック~

こんにちは。流です。

2020年には東京オリンピックが開催するようですね。正直乗り気じゃないです。

先日、こんな記事をみかけました。

聴覚障がいアスリートがパラリンピックに参加しない「複雑な事情」

その記事ではデフリンピック(聴覚障害者だけのオリンピックみたいなもの)のことについて書かれてまして、聴覚障害者が何故パラリンピックに参加できないのか、パラリンピックとの格差、認知度や知名度の低さ等の内容でした

三つの理由

先の記事であがってた聴覚障害者は何故パラリンピックに参加できないのか、いや、何故パラリンピックにデフ競技の種目が無いのかというのです。以下、三つの理由です。

  • ①デフリンピックはパラリンピックより早く独自で開催されてたため
  • ②他の障害者とのコミュニケーションの違いがあるため。また、それによって運営の会議が難しいことから。(手話通訳をしてもらっていても反応がどうしても遅くなるから)また、それによる確執が起きているため。
  • ③他の障害者と違い身体的なハンデがほとんど無いため。

また、このニュースを取りあげた記事を見てもらった方が要約してくれてたので分かりやすいと思います。

意外に知られていない事実!パラリンピックに聴覚障害者不参加のわけ

聴覚障害者はパラリンピックに参加できない

意外と知られてないようですが、聴覚障害者はパラリンピックに参加できないのです。だからパラリンピックで聴覚障害者が活躍するのも見ないのです。参加できない理由は先の記事や上記でも上げてるとおり他の障害者に比べて身体的なハンデがほとんど無いからなんです。特に陸上等の個人競技はそうです。しかし、その反面、野球・サッカー・バレーなどの団体競技はチームプレーなので作戦とかのコミュニケーションの部分でどうしてもハンデがあります。

健常者の世界で一緒にプレーすることが結構ある

聴覚障害者でもスポーツに関しては割と健常者や健聴者と一緒にプレーすることが多いです。陸上などの個人競技は大体がそうだし、近年では野球の甲子園でもそういうニュースがあがってました。またプロ野球では日ハムのサイレントkこと石井裕也選手がおります。石井選手も聴覚障害者です。彼は、瞬間視が優れてるため仲間との連携が非常によくできているそうです。

瞬間視

瞬間視とはなんだろうか?と思う方もいるでしょう。瞬間視は文字通り、瞬間的に情報を得る視覚能力です。これ、他人に指摘されたのですが自分もどうやらこれが優れているそうです。そして聴覚障害者でも割とそういう人がいるらしいです。パッと見て一瞬で状況を判断しすぐ行動に移せる部分で重要な能力だそうです。例えばボクシングや卓球はこれですぐ状況を見て判断し次の動作をするのです。また、サッカーやフットサル、バスケ等のチームプレーでの判断とかにも必要な能力です。つまり動作につなぐ判断、そしてその判断の元となる情報、その情報を得るための視覚能力であり、これが遅れてると反射神経や状況判断がものを言うスポーツは致命的らしい。

デフリンピックの知名度は何故低いのか

さて、話を戻します。パラリンピックについてデフ種目が無いのは確かに上記の3つは3つで合ってるでしょう。また、パラリンピックと聴覚障害者用のデフリンピックにも格差があるのも確かです。しかし、デフリンピックの知名度が低いことについては少し加えたいことがあります。聴覚障害者やその周囲の人たちでも知らない人が少なくはないのです。また、テレビやニュースでもあまり取り上げられてないのが現状です。ちなみに自分がデフリンピックの存在を知ったのは20歳過ぎた頃でした。

知名度が低い理由には以下の3つが考えられます。

  • ①デフ競技の人口が少ない。つまり規模が小さい
  • ②デフ競技に参加する際にコミュニケーションの違いが壁となる
  • ③デフ文化に触れてない聴覚障害者が多い

①デフ競技の人口が少ない

これはそのままの意味です。競技人口が少なく、規模が小さいためリーグ戦も廃止になったところも割とあります。これは認知度が低いのとデフ競技があるという情報が回ってないのもあるからです。つまり認知度が低いのと競技の人口が少ないのが相互に悪影響しているのです。

②コミュニケーション問題

デフ競技を知っていざ、参加しようとしたらこれが厄介でした。数年前にある競技でデフリンピックの日本代表の合宿に参加した時、皆のコミュニケーション手段はほとんどが手話でしたそして、筆談やチャットとかはほとんどありませんでした。今までの記事でも何回もあげましたが聴覚障害者でも手話できるのはせいぜいよくて2~3割です。自分もできません。

スポーツにコミュニケーションなんぞ関係無いと言う方もいるでしょう。それでも壁となります。現にその合宿に参加したうち、手話ができない人は2度と参加しませんでしたし、自分ももう一緒にやりたくないと思い、次の合宿参加を辞退しました。プロのサッカー選手だって海外に挑戦した時に言語の違いが原因で日本に戻ってきてる人もいるほどですからね。

参加人口や規模が小さいのはコミュニケーションが原因でもあります。しかし、聴覚障害者はコミュニケーションの取り方が人によって違うのが現状です。補聴器を使って口話で会話したり、デフ文化でもある日本手話を使ったり、日本語対応手話を使う人もいれば、手話も口話もできず筆談で会話したり、はたまたPCやスマフォの文字起こしで会話する人がいるわけで本当に人それぞれです。デフ競技のコミュニケーションの取り方が大体が手話なので、手話はできない人に参加はすごくしにくいのです。

③デフ文化に触れてない聴覚障害者が多い

デフ文化、いわゆる聾者の世界に触れてない聴覚障害者は意外と多いです。現に聾学校に行ってる人はここ数十年でも減ってるし、聾文化の象徴でもある手話ができる人も聴覚障害者全体では少ないほうなのです。(最近は教育の見直しもあって手話をやる方も増えてきたそうです)また、言語を習得した後に聴覚に障害を持つ方も少なくないので必然と聾文化に触れてない、または慣れてない方もいるわけです。これもデフ競技への参加への妨げにもなっています。また、この聾文化が聾文化でできていることからデフリンピックがパラリンピックに入りにくいとも思うのです。

デフリンピックを語るなら聾文化だけじゃなく聴覚障害者の様々な分野から考慮しないといけない

知名度や認知度が低いと書いてありますがじゃあ何故、低いのかそこの部分もニュースになった記事にも全く書かれてないですね。また、聾文化にも触れてない聴覚障害者が多いのもですね。これは、はっきり言うと教育や社会がすごく関係しています。つまり、インテグレーション教育というのが聴覚障害児の教育の主流になってたからなのです。このインテグレーション教育は障害者である児童を通常の学級で一般の児童とともに教育することです。つまり、健常者の世界で育ち、生きてきた聴覚障害者が多く聾文化に触れてない方も多いのです。(近年、この教育が及ぼす悪影響が他の分野にも頻発し、この教育のやり方も懐疑となり議論の的にもなっています)そして、デフリンピックの存在を知らずに生きていくことが割とあるわけです。現に自分は20歳の時に初めてこの存在を知りました。今でこそネットでいろんな情報が入るようになったけど、ネットが流行るようになったのは20年くらい前じゃないかと思います。

そもそも興味が無いという方も少なくない

そして社会学や心理学についても、オリンピック、パラリンピック、デフリンピックにそもそも興味を持たない方もおります。近年話題になった感動ポルノとかもあってパラリンピックとかに否定的な障害者もおります栄光を大衆に見せてそれを他の障害者にもできるという風潮が特に嫌という方もおります。本当はやりたくないのに、できない理由を障害のせいにできず、努力不足だと周りが本人を責めることも多々あるのです。そして、そんなのを言われ続けて無理矢理やらされてたら心理的にも相当なストレスがかかるでしょう。

オリンピック関係はオワコンという意見も

近年のオリンピック等を見ても開催地は赤字とか終わった後は衰退がはんぱなくヤバいとか、そういうのもネットで回っているでしょう。(詳しくはオリンピック オワコンでググってください)正直言えば障害者にとっては今後どう生きてどんなサポートを受けれるのか、周りがそのことに理解してくれるのかそっちのほうが考える優先が多くパラリンピックやデフリンピックなんぞどうでもええというのが現状だと思います。開催自体は否定しないのですが正直そこまで騒ぐのか、熱を上げるのか疑問に感じてる方も少なくはないでしょう。日本全体で今、かなりの問題があがりまくってるのに東京オリンピックにかなりの予算を回して開催してる場合なのかって…思ったりしてる。

パラリンピックにデフ種目をいれようとするなら

まず、コミュニケーションの手段の確保と運営における会議の主導権とか確執とか影響力も考慮しないといけない。また聾文化や聴覚障害者の現状とかも考慮しないといけない。そしてデフ種目はデフ種目としてきちんと分けないといけない。(身体的なハンデから)MTGの時間を確保すること(筆談とかタイピング、手話通訳はどうしても時間がかかるから)まぁ、あとは最終的には今までのデフリンピックのやり方でパラリンピックの種目の一つにしたらいいんじゃないかって思っているが同時に聴覚障害を他の障害のと統合するのは確かに良くないと思っている。聾者の世界と健聴者の世界はかなり文化的にも違うと思ってるから。現に一度やって失敗してるしな。

 

さて、こんなもんですかね。たぶんデフリンピックそのものはインテグレーション教育の悪影響を受けてると思う。あまりにも聾文化に触れてない聴覚障害者が多いし、手話が使えない人も多いから。だから知名度も低いと思う。デフ競技のルール自体も見直した方が良いと思う。特にチームプレーのある競技で作戦を練る競技は。(何回も言ってるがコミュニケーション手段の確保とそれに伴う筆談やチャットの時間の確保。)でないと聴覚障害者全体が参加しにくい。

では。